012792 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

真のママであるために

真のママであるために

妊娠・入籍

風邪をひいた。そう思って仕事を休んだ。しばらくして食べ物がおいしくなくなった。いつもはおいしいのに。「妊娠したんじゃない?」友人に言われた。その女性は子供がいるからすぐに気がつく。病院に行ったらやはり妊娠していた。そのことを彼に言ったら「産むのか?堕ろすのか?」と聞いた。結婚してるわけじゃないんだからおめでとうとも言えないか。私には堕ろすことが殺す事のように思えてならなかった。でも未知の痛み、出産もこわくて仕方なかった。結婚しようとは前から言ってた事だし私は産むと言ったが彼は複雑なようだった。妊娠のことを話さずに養父を呼んで結婚する事を話した。私は思い切り突き飛ばされ怒鳴られた。大家さんも出てきて養父を止めた。彼は養父に「未成年と付き合うなんて犯罪だ!!」と一方的に悪く言われた。でも私が口を出す事はできなかった。その後で彼に私は責められた。「なんで、オレをかばわなかった!」養父は家を訪ねても敷居をまたがせることはなかったが実父は違った。自分も娘のような年の子と結婚しているしお前達の事は言えない。賛成しようとしてた。早く入籍するようにと言った。お腹が膨らんできた頃私は成人式を迎えた。ゆるめに着た着物。大学はなんとか卒業できたのかもしれないけどそのときの私には出産が一番大事で行けなかった。このときは結婚生活にまだ夢があって楽しかった。
出産して赤ちゃんに触れて何でも初めてで一生懸命だった。彼は出産に立ち会うことはなく熱心なパパというかんじではなかったけど初めての子供はうれしかったみたいだ。私は理想とは違うこの結婚生活を選んだのだとあきらめていた。本当は祝福されてウェディングドレスを着たかった。ただ、入籍届けを出すだけのひっそりとした結婚。


© Rakuten Group, Inc.